東京都内で初のSFTS(重症熱性血小板減少症候群)感染事例を受けての注意喚起⚠️
はじめに
重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome:SFTS)は、SFTSウイルス(フレボウイルス)を原因とするマダニ媒介性の感染症です。国内では西日本を中心に発生が報告されてきましたが、今年10月に、東京都内で初めての感染例が確認されました。
今後の感染拡大も懸念されるため、SFTSの特徴と必要な検査・予防策を詳しくお伝えします。


1. SFTSとは
SFTSはSFTSウイルスを保有するマダニ(フタトゲチマダニ等)に咬まれることで感染します。
近年では犬・猫の感染例も多数報告されており、ヒトにも影響を及ぼす人獣共通感染症として注目されています。
● 主な症状
犬・猫:
- 元気消失
- 食欲不振
- 発熱
- 嘔吐、下痢
- 黄疸 出血傾向
- 重症例では多臓器不全
- 感染した場合、犬での致死率は30%、猫での致死率は60%と非常に危険な病気です。
人:
- 発熱
- 筋肉痛
- 頭痛
- 消化器症状(嘔吐・下痢・腹痛)
- 血小板減少
- 臓器障害
- 致死率10〜30%(高齢の場合致死率増加のデータあり)
2. 検査
当院でSFTSを疑った場合、以下のような検査を実施します。
血液検査
SFTSでは特徴的な所見が多く含まれます。
- 血小板減少(著明)
- 白血球減少
- 貧血
- 肝酵素(ALT・AST)の上昇
- 高ビリルビン血症(黄疸)
- CPKの上昇
3. 治療方針
SFTSに対して特効薬はなく、治療は支持療法(対症療法)が中心となります。
- 輸液療法
- 制吐剤
- 抗生剤
- 肝保護剤
- 鎮痛剤
- 電解質補正
- 重症例では入院管理・集中治療
特に血小板減少と臓器障害の進行は悪化傾向が多く、早期治療が極めて重要です。
4. 予防のポイント
SFTSは正しい知識と予防で防ぐことができる感染症です。
以下の点を習慣にしていただくことで、愛犬・愛猫の命を守ることができます。
- マダニ予防薬の通年投与の推奨
- 散歩後の身体チェック
- 猫の完全室内飼育でも予防を推奨(玄関・ベランダからの侵入・ヒトからの持ち込み)
- 症状が軽度でも早期来院を推奨
また、SFTSは犬猫から人へ直接感染するリスクも指摘されているため、
院内でも感染対策を強化し対応します。
5. まとめ
東京都内で初めて確認されたSFTS感染例は、都市部でも感染リスクが現実化していることを示す重要な事例です。
また発症後の経過は急激で、上述したように致死率が人では10~30%、犬で30%、猫では約60%と高く、高齢者ほど重症化の経過を辿ることが報告されています。
当院では引き続き、地域の皆さまと大切な動物たちのために、
最新の情報提供と予防医療の強化に努めてまいります。
SFTSやマダニ予防について不安な点があれば、
いつでもお気軽にお問い合わせください。